大学で法学部に入学される方は、誰しもこの疑問にぶつかることとなる思います。
それは、「大学で六法を買えと言われたけど、どの六法を買えばいいのか」という問題です。
私自身、入学当初どの六法を買うべきか迷い続けていた結果、大学生協の六法の在庫がなくなってしまい、後々書店で買う羽目になった経験があります(笑)
そこで、本記事では、大学で法学の勉強を始めるという方向けに、どの六法を買えばいいのか比較していきたいと思います。
どの六法を買うべき?
◎ポケット六法(有斐閣)→買ってよい
◎デイリー六法(三省堂)→買ってよい
×判例六法→買ってはいけない
まず、結論から申し上げますと、有斐閣が出版しているポケット六法、もしくは、三省堂が出版しているデイリー六法を買うべきです。
というか、法学部であれば、この2つのいずれかを買う必要性が出てきます。
なぜなら、試験の際に持ち込めるのが、ポケット六法・デイリー六法に限られている場合が多いからです。
もし、この2種類以外の”マイナーな”六法を買ってしまった場合、それは試験に持ち込めないことが多いです。
ですから、実質的な選択肢は、この2つになります。
ところが、教授によっては、「判例六法」のような、通常の試験に持ち込めない六法を買うように指示される場合があります。
その場合は、ポケット六法・デイリー六法のいずれかを持っているという前提の上で、買うか買わないかを判断しましょう。
ポケット六法・デイリー六法のいずれも持っていないのに、「判例六法」を買うのはやめたほうが良いです。
(というか、「判例六法」を買うように指示された場合であっても、買わずに何とかなる授業も多いです。)
ですから、新たに法学部で勉強を始める方は、ポケット六法かデイリー六法を買えばよいと覚えておいてください。
ポケット六法・デイリー六法のそれぞれの特長
では、ポケット六法・デイリー六法のどちらを選べばよいのでしょうか。
それぞれの特長を説明していきます。
ポケット六法(有斐閣)

まず、ポケット六法は、有斐閣が出版している六法になります。
有斐閣は、法学・経済学・人文科学に関する書籍を発行しており、法学部生なら一度は耳にする出版社でもあります。
このポケット六法のメリットですが、なんといっても、法学部生の大半がポケット六法を使っている点が挙げられます。
体感ではありますが、法学部生のうち7割はポケット六法利用者です。
ですから、授業において、教授が「ポケット六法であれば○○ページを参照してください。」と言うこともしばしばあります。
この時、デイリー六法を使用している学生は、自ら該当ページを探しに行く必要性が出てきます。
教授も、ポケット六法を前提に授業を展開する場合が多いですから、ここは明らかにデイリー六法よりも優れているといえるでしょう。
また、国際法を専門に勉強したいと考えている方は、ポケット六法をおすすめします。
というのも、国際法の勉強の際に必要になってくる「国際条約集」は有斐閣から出版されているからです。
国際条約集のつくりはポケット六法のつくりとよく似ていますから、ポケット六法を普段から使っている人ならば違和感なく使うことができます。

デイリー六法(三省堂)

一方、デイリー六法は、三省堂が出版している六法です。
デイリー六法のメリットは、文字のフォントが、ポケット六法よりも見やすいことが挙げられます。
実際どれくらい違うのかというのは、書店に行って、読み比べてみてください。
「フォントの違いなんて大したことないだろう」とお考えになるかもしれません。
しかし、法学部生であれば、毎回の授業のたびに開くことになるわけですから、目が疲れにくいフォントであることは、意外と重要です。
また、他の人と違う六法が欲しい・オシャレな六法が欲しいという人には、デイリー六法がおすすめできるでしょう。
結局、どっちが良いのか?
では、ここまでポケット六法・デイリー六法それぞれの特長をお話してきましたが、結局どちら良いのでしょうか?
個人的な意見にはなりますが、私は「デイリー六法(三省堂)」をおすすめします。
その理由は、やはりフォントの見やすさです。
六法は、法学部生にとって、必須アイテムであり、授業のたびに開くことになるわけですから、見やすいほうがよいに越したことはありません。
友人からポケット六法を借りることもありますが、そのたびに「やっぱりデイリー六法のほうが見やすいなぁ…」と改めて感じることがあります。
ただ、これはあくまで私個人の意見です。
まずは、書店に行って、実際に読み比べてみてください。
一番大事なのは、「自分が一番使いやすいと思える六法を使うこと」ですからね。